ISSUE005 / FIELD WORK (駒ヶ根市)

点からはじめる街並みの提案——「KOMAGANEウェアハウス」

Published on 5.13.2017

リノベーションで
文脈に敬意を、空間に洗練を。

このたび、JR飯田線駒ヶ根駅近くの店舗兼住居をリノベーションし、
「KOMAGANEウェアハウス」としてオープンする運びとなりました。

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かつて、私たちのクライアントがクリーニング店を営んでいたこの場所。
最初に訪れたときには、ここを手がけ拠点の一つとするとは、
想像もしていませんでした。

それでも、クライアントが新たな家を建てたのちにここを売却する予定であること、
売却すれば更地になってしまう可能性が高いことを知ったとき、
迷わず「よろしければ譲ってもらえませんか」と、お伝えしていました。

飯田線の引込み線が見える、不思議な佇まいをもったこの建物が、
街並みの中から消えてしまうことが惜しい。
今、伊那谷でも、日本各地でも、依然として
スクラップアンドビルドは繰り返されていますが、
多くの人に愛されてきた、あるいは当たり前の景色として受け入れられてきた場所が、
生かされることなく更地へと塗り替えられてしまうことに対し、
少し、私たちなりの提案ができないかと考え、この建物に向き合いました。

フルオーダーの家のプランニングをする際にも、
私たちはその家の周囲の環境との調和を考えます。
家は、街のなかで「点」かもしれません。
それでも、その点は波紋のように景観にも影響を与え、
街並みというものが形成されていくと、私たちは考えています。
これまでの持ち主の歩みや、その土地の風土といった「文脈」に敬意をもちながら
暮らしやすさと空間の洗練を、新たなストーリーとして重ねていきたい。
それが、私たちが考えるリノベーションです。

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昭和初期から、手作りで増改築を繰り返してきた物件だけに、
工事は難航を極めましたが、
喜びもまた大きい、そんな時間でした。
新築の家は、さまざまな正解のかたちがあるけれど、
リノベーションの解はひょっとすると、ひとつなのかもしれない。
今回の経験で、そんなことを感じたりもしました。

もうすぐ完成を迎えます。
どうぞ、足をお運びください。

 

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WAREHOUSE field work
住所 〒399-4106 長野県駒ヶ根市東町13-6
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営業時間 ※アポイント制 前日までにご連絡下さい
営業日 不定休
※情報は2017年5月現在のものです

Photo 佐々木健太